当院での生体腎移植実施に伴う腎センター設置と今後の課題
移植医療において多職種連携が重要だが、その中で看護師の役割りは大きい。当院では2019年度から生体腎移植実施に向けた準備を開始し、施設基準や移植実施体制の整備を行い2020年に開始予定だったが、COVID-19感染拡大の影響などで延期となった。2022年4月に腎センターを設置し多職種が介入できる体制を整備し、2022年6月に1例目の生体腎移植を実施した。腎センターでは腎臓移植外科医・腎臓内科医・ソーシャルワーカー・薬剤師・栄養士・検査技師・臨床工学士・外来看護師・病棟看護師・ICU看護師・手術室看護師等、様々な部門が連携している。毎月カンファレンスを実施し腎移植予定患者および腎移植後患者の情報...
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Published in | 移植 Vol. 59; no. Supplement; p. s366_2 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本移植学会
2024
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0578-7947 2188-0034 |
DOI | 10.11386/jst.59.Supplement_s366_2 |
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Summary: | 移植医療において多職種連携が重要だが、その中で看護師の役割りは大きい。当院では2019年度から生体腎移植実施に向けた準備を開始し、施設基準や移植実施体制の整備を行い2020年に開始予定だったが、COVID-19感染拡大の影響などで延期となった。2022年4月に腎センターを設置し多職種が介入できる体制を整備し、2022年6月に1例目の生体腎移植を実施した。腎センターでは腎臓移植外科医・腎臓内科医・ソーシャルワーカー・薬剤師・栄養士・検査技師・臨床工学士・外来看護師・病棟看護師・ICU看護師・手術室看護師等、様々な部門が連携している。毎月カンファレンスを実施し腎移植予定患者および腎移植後患者の情報共有や、医学的、社会的問題点に対し様々な意見交換、治療方針の検討を行っている。演者は病棟師長として腎移植体制の整備に携わり、現在は血液浄化センター師長として、腎代替療法に携わりながらレシピエント移植コーディネーターの資格取得を目指している。手術までの準備期間には倫理的問題が生じるケースにも遭遇する。また術後の継続したセルフケアへの援助の必要性も日々感じている。外来での長期的な対応が必要で、対応する看護師の育成は急務だと考える。これまでの活動を振り返り今後の課題を報告する。 |
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ISSN: | 0578-7947 2188-0034 |
DOI: | 10.11386/jst.59.Supplement_s366_2 |