領域分割型並列有限要素解析のための固有モード縮約に基づく反復法前処理

Deflated 共役勾配法は,任意の既知である線形独立な複数のベクトルを係数行列から縮約する前処理を施した共役勾配法である.本研究では,deflated 共役勾配法に入力する基底として,並列計算の分割領域における固有値解析で取得した低次固有モードを利用する subdomain 固有モード deflation を提案する.提案手法の計算性能は,薄板モデルの構造解析に適用することで,反復回数と計算時間を用いて評価する.数値例より,提案手法が良好な前処理性能および並列計算性能を示すことを確認し,標準的な共役勾配法と比較して,総計算時間を最大85%削減することが示された....

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Published in日本計算工学会論文集 Vol. 2024; no. 1; p. 20241011
Main Authors 三目, 直登, 村井, 拓海, 森田, 直樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本計算工学会 07.08.2024
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ISSN1347-8826
DOI10.11421/jsces.2024.20241011

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Summary:Deflated 共役勾配法は,任意の既知である線形独立な複数のベクトルを係数行列から縮約する前処理を施した共役勾配法である.本研究では,deflated 共役勾配法に入力する基底として,並列計算の分割領域における固有値解析で取得した低次固有モードを利用する subdomain 固有モード deflation を提案する.提案手法の計算性能は,薄板モデルの構造解析に適用することで,反復回数と計算時間を用いて評価する.数値例より,提案手法が良好な前処理性能および並列計算性能を示すことを確認し,標準的な共役勾配法と比較して,総計算時間を最大85%削減することが示された.
ISSN:1347-8826
DOI:10.11421/jsces.2024.20241011