2次元静磁場問題のNon-overlapping型領域分割法に基づくPINN

PINNは偏微分方程式の初期境界値問題の誤差を損失関数に組み込んでニューラルネットワークを学習させる手法であり,多くの研究が報告されている.PINNによる予測解の精度を向上させるためには,学習データセットのサイズを大きくし,さらに非一様度の低い分布を持つ学習データを用いることが望ましい.しかし,大規模な学習データを並列処理する場合,分布の特徴を維持したまま点集合を分割することは困難である.そこで本論文では,有限要素法の並列数値計算法として知られているNon-overlapping型領域分割法に着目する.特に,古典的なDirichlet-Neumann, Neumann-Neumann, Dir...

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Published in日本計算工学会論文集 Vol. 2024; p. 20240009
Main Author 荻野, 正雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本計算工学会 23.08.2024
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ISSN1347-8826
DOI10.11421/jsces.2024.20240009

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Summary:PINNは偏微分方程式の初期境界値問題の誤差を損失関数に組み込んでニューラルネットワークを学習させる手法であり,多くの研究が報告されている.PINNによる予測解の精度を向上させるためには,学習データセットのサイズを大きくし,さらに非一様度の低い分布を持つ学習データを用いることが望ましい.しかし,大規模な学習データを並列処理する場合,分布の特徴を維持したまま点集合を分割することは困難である.そこで本論文では,有限要素法の並列数値計算法として知られているNon-overlapping型領域分割法に着目する.特に,古典的なDirichlet-Neumann, Neumann-Neumann, Dirichlet-Dirichletアルゴリズムに加え,偏微分方程式として記述した共役勾配法に基づくDDMアルゴリズムを導出し,PINNを適用した.さらに,提案手法を2次元静磁場問題に適用し,数値実験結果により有用性を示した.
ISSN:1347-8826
DOI:10.11421/jsces.2024.20240009