受診後早期に診断に至った発作性運動誘発性ジスキネジアの1 例

発作性運動誘発性ジスキネジアは、短時間の不随意運動が急な運動によって誘発される稀な疾患である。この症例は12 歳男児で、主に運動開始時に、舞踏・アテトーゼ・ジストニアの何れか一つ、あるいは複数が連続・混在して認められた。発作は左上肢優位で、意識障害は伴わず、持続時間は1 分以内であった。発作間歇期の身体所見や検査には異常は認められず、カルバマゼピンの内服開始後は不随意運動が消失した。本症は、治療に対する反応性は良好であるが、心因反応やチックなどと間違われ、適切な治療が行われていない場合もあるため、疾患概念の理解が重要ある。...

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Published in神戸市立病院紀要 Vol. 57; pp. 7 - 11
Main Authors 光田, 好寛, 西山, 将広, 田中, 由起子, 江口, 純治, 松本, 和德, 安島, 英裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 地方独立行政法人 神戸市民病院機構 2018
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ISSN0286-455X
2434-7590
DOI10.32301/kobecityhospital.57.0_7

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Summary:発作性運動誘発性ジスキネジアは、短時間の不随意運動が急な運動によって誘発される稀な疾患である。この症例は12 歳男児で、主に運動開始時に、舞踏・アテトーゼ・ジストニアの何れか一つ、あるいは複数が連続・混在して認められた。発作は左上肢優位で、意識障害は伴わず、持続時間は1 分以内であった。発作間歇期の身体所見や検査には異常は認められず、カルバマゼピンの内服開始後は不随意運動が消失した。本症は、治療に対する反応性は良好であるが、心因反応やチックなどと間違われ、適切な治療が行われていない場合もあるため、疾患概念の理解が重要ある。
ISSN:0286-455X
2434-7590
DOI:10.32301/kobecityhospital.57.0_7