在宅介護における高齢者の医薬品適正使用の推進 パート 1:訪問介護員を対象としたアンケート調査
「緒言」近年わが国では高齢化が進み, 2005年において65歳以上の高齢者人口の総人口に占める割合(高齢化率)が初めて20%を超えた. また, 2015年には26.0%と, 4人に1人が65歳以上の高齢者となることが予想されている**. その高齢者の多くは, 何らかの疾患を有していることが多く, それに伴い医薬品の使用頻度も高く1-3), 生理機能の低下による副作用の発現2,3), 多剤併用による相互作用3), 認知症や健忘症による服薬アドビアランスの低下などが懸念される4-6). そのため, 若年および中年層に比べ患者が正しい服用方法を守り, 医薬品が適切に使用されることがより重要となる....
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Published in | 医療薬学 Vol. 33; no. 9; pp. 755 - 761 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本医療薬学会
2007
日本医療薬学会 |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1346-342X 1882-1499 |
DOI | 10.5649/jjphcs.33.755 |
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Summary: | 「緒言」近年わが国では高齢化が進み, 2005年において65歳以上の高齢者人口の総人口に占める割合(高齢化率)が初めて20%を超えた. また, 2015年には26.0%と, 4人に1人が65歳以上の高齢者となることが予想されている**. その高齢者の多くは, 何らかの疾患を有していることが多く, それに伴い医薬品の使用頻度も高く1-3), 生理機能の低下による副作用の発現2,3), 多剤併用による相互作用3), 認知症や健忘症による服薬アドビアランスの低下などが懸念される4-6). そのため, 若年および中年層に比べ患者が正しい服用方法を守り, 医薬品が適切に使用されることがより重要となる. 特に在宅にて通院加療中の高齢者においては, 薬剤師が介護保険による居宅療養管理指導または医療保険による在宅患者訪問薬剤管理指導を実施し, 在宅療養中の患者の薬剤管理を積極的に行う必要がある. しかしながら, 現実的には配偶者や家族, 介護保険サービス利用者であれば訪問介護員などが日々の薬剤管理, 服薬介助を行っているケースがほとんどある. 在宅療養に係わっている医療従事者および介護従事者は, 医師, 看護師, 薬剤師, 訪問介護員, そして介護支援専門員などであるが, 頻繁にその患者を観察することができ, 直接的なケアを提供しているのは, 家族を除けば, 居宅介護サービスの中心的役割を担う訪問看護師や訪問介護員である6). |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.33.755 |