施設で過ごす認知症高齢者への「改訂版おだやかスケール(18項目版DEOS)」の適用

高齢者ケア施設を利用する認知症高齢者を対象に,臨床での利便性を考慮した改訂版のおだやかスケール(18項目版DEOS)を作成し,その有効性を確認する。対象者は85名で施設のスタッフが2名1組となり各対象者の日常生活の様子について18項目版DEOSを用い2回調査し,そのデータ解析に基づき考察を行った。各項目における2名の評価者の得点差の平均が0.3~0.6,同一評価者内の再テスト法による相関係数は .9(p< .01)となった。18項目版DEOSを上記85名に実施した結果を因子分析したところ3因子が抽出された。それらの因子負荷量と各項目の内容等の検討により,18項目は「自分らしさの発揮」「充...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 39; no. 4; pp. 4_89 - 4_96
Main Authors 小泉, 美佐子, 辻村, 弘美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 2016
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20160219005

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Summary:高齢者ケア施設を利用する認知症高齢者を対象に,臨床での利便性を考慮した改訂版のおだやかスケール(18項目版DEOS)を作成し,その有効性を確認する。対象者は85名で施設のスタッフが2名1組となり各対象者の日常生活の様子について18項目版DEOSを用い2回調査し,そのデータ解析に基づき考察を行った。各項目における2名の評価者の得点差の平均が0.3~0.6,同一評価者内の再テスト法による相関係数は .9(p< .01)となった。18項目版DEOSを上記85名に実施した結果を因子分析したところ3因子が抽出された。それらの因子負荷量と各項目の内容等の検討により,18項目は「自分らしさの発揮」「充実した暮らしぶり」「周囲との交流」の3領域に類別された。因子分析やCronbachのα係数などの統計解析を用いて,18項目版DEOSの尺度としての妥当性と信頼性を確認し,18項目版DEOSの有効性を検証した。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20160219005