保定終了後長期経過した下顎前突症患者の機能的観察
「緒言」顎変形症患者の術後変化を評価し, 同時に咀嚼機能との関連を機能的に観察することは, 術後における咀嚼機能の安定性を予測するために重要であることから, それらについての報告1-10)が多数みられる. しかし, それらの報告はいずれも術前および, 保定期間中あるいは術後矯正中のものであり, 動的矯正が終了しさらに長期経過した症例については全く検討されていない. そこで今回, 我々は歯科用簡易型筋電計エレクトロマイオグラフEM2を組み込んだK6ダイアグノスティックシステムを用い, 保定終了後長期経過した下顎前突症患者の機能的観察を行うことを目的として顎運動ならびに筋機能を測定し, 治療開始前...
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Published in | 日本顎変形症学会雑誌 Vol. 1; no. 1; pp. 36 - 43 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本顎変形症学会
1991
日本顎変形症学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0916-7048 1884-5045 |
DOI | 10.5927/jjjd1991.1.36 |
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Summary: | 「緒言」顎変形症患者の術後変化を評価し, 同時に咀嚼機能との関連を機能的に観察することは, 術後における咀嚼機能の安定性を予測するために重要であることから, それらについての報告1-10)が多数みられる. しかし, それらの報告はいずれも術前および, 保定期間中あるいは術後矯正中のものであり, 動的矯正が終了しさらに長期経過した症例については全く検討されていない. そこで今回, 我々は歯科用簡易型筋電計エレクトロマイオグラフEM2を組み込んだK6ダイアグノスティックシステムを用い, 保定終了後長期経過した下顎前突症患者の機能的観察を行うことを目的として顎運動ならびに筋機能を測定し, 治療開始前の下顎前突症患者および正常咬合者と比較検討した. 対象および方法 被験者は大阪歯科大学第1口腔外科を受診した顎変形症患者で, 術前群は顎矯正手術を予定し術前矯正開始前の下顎前突症患者8名(男性3名, 女性5名, 平均年齢20.38±2.34)で, 全症例とも歯の欠損がなく, また骨格的にもSNA値が正常範囲内の骨格性下顎前突症患者を対象とした. |
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ISSN: | 0916-7048 1884-5045 |
DOI: | 10.5927/jjjd1991.1.36 |