熊本県における想定最大高潮に基づく高潮減災対策の策定

“防災施設” に頼る従来型の高潮対策の在り方を再認識させられた台風9918号による高潮・高波被害の教訓を生かすためには, “ハード” と “ソフト” の両面からの総合的な “高潮減災対策” を具体的に考える必要がある.その際, どの程度の高潮を対象に考えていくかが重要であり, そのために “想定最大高潮” という概念を導入し, その規模を具体的に示すことによって, 高潮減災に取り組む “総合的かつ具体的な施策” とその実施計画を提示した.特に, 従来型の防災施設整備は, それら施策の中の一施策として位置付け, 他の施策と合わせて総合的に高潮減災に取り組むという考え方を示したところに大きな意義が...

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Published in海岸工学論文集 Vol. 51; pp. 1326 - 1330
Main Authors 滝川, 清, 有働, 人志, 後藤, 雅之, 田渕, 幹修, 倉吉, 一盛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2004
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ISSN0916-7897
1884-8222
DOI10.2208/proce1989.51.1326

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Summary:“防災施設” に頼る従来型の高潮対策の在り方を再認識させられた台風9918号による高潮・高波被害の教訓を生かすためには, “ハード” と “ソフト” の両面からの総合的な “高潮減災対策” を具体的に考える必要がある.その際, どの程度の高潮を対象に考えていくかが重要であり, そのために “想定最大高潮” という概念を導入し, その規模を具体的に示すことによって, 高潮減災に取り組む “総合的かつ具体的な施策” とその実施計画を提示した.特に, 従来型の防災施設整備は, それら施策の中の一施策として位置付け, 他の施策と合わせて総合的に高潮減災に取り組むという考え方を示したところに大きな意義がある.
ISSN:0916-7897
1884-8222
DOI:10.2208/proce1989.51.1326