心血管MRイメージング

心臓領域のMRイメージング(MRI)の最近の進歩に伴って,虚血性心疾患の診断におけるMRIの役割は大きく変わりつつある.心臓の遅延造影MRIは病理学的な心筋梗塞組織の分布を反映する画像診断法であり,解像度が高いため心内膜下梗塞も鮮明に描出され,心筋梗塞症例における心筋バイアビリティ診断などに高い有効性が示されている.冠動脈MRAはwhole heart coronary MRAの開発によって実用性が大きく向上し,放射線被ばくの心配がなく造影剤投与を行わずに冠動脈狭窄を評価できることから,冠動脈病変の新しいスクリーニング検査法として注目を集めている.本稿では,心臓領域の造影MRIと冠動脈MRAの...

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 94; no. 8; pp. 1625 - 1631
Main Authors 牧野, 克俊, 佐久間, 肇, 平野, 忠則, 竹田, 寛, 中野, 赳, 市川, 泰崇
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2005
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.94.1625

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Summary:心臓領域のMRイメージング(MRI)の最近の進歩に伴って,虚血性心疾患の診断におけるMRIの役割は大きく変わりつつある.心臓の遅延造影MRIは病理学的な心筋梗塞組織の分布を反映する画像診断法であり,解像度が高いため心内膜下梗塞も鮮明に描出され,心筋梗塞症例における心筋バイアビリティ診断などに高い有効性が示されている.冠動脈MRAはwhole heart coronary MRAの開発によって実用性が大きく向上し,放射線被ばくの心配がなく造影剤投与を行わずに冠動脈狭窄を評価できることから,冠動脈病変の新しいスクリーニング検査法として注目を集めている.本稿では,心臓領域の造影MRIと冠動脈MRAの最近の進歩と有用性について解説する.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.94.1625