サツマイモ(Ipomoea batatas(L.)Lam.)の同一交配不和合群内品種間の体細胞雑種の作出
サツマイモ(Ipomoea batatas(L.)Lam.)の交配不和合品種間の体細胞雑種の作出に成功した。交配不和合な2品種(B群)コガネセンガンとBitambiのプロトプラストをPEG法により融合処睡後,O.05mg/l2,4-DとO.5mg/lkinetinを含む1/2修正MS液体培地に置床して培養した。形成した1~2mmのカルスを2,4-DとkinetinあるいはABAを,又はNAAとBAPを添加したMS固形培地に移植した後,植物ホルモンフリー培地で培養した。培養した393個のカルスから45個体が再生した(Fig.1)。形態的特徴,染色体数及びDNA多型(RAPD)等の分析によって,2...
Saved in:
Published in | 育種学雑誌 Vol. 47; no. 2; pp. 135 - 139 |
---|---|
Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
日本育種学会
1997
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0536-3683 2185-291X |
DOI | 10.1270/jsbbs1951.47.135 |
Cover
Summary: | サツマイモ(Ipomoea batatas(L.)Lam.)の交配不和合品種間の体細胞雑種の作出に成功した。交配不和合な2品種(B群)コガネセンガンとBitambiのプロトプラストをPEG法により融合処睡後,O.05mg/l2,4-DとO.5mg/lkinetinを含む1/2修正MS液体培地に置床して培養した。形成した1~2mmのカルスを2,4-DとkinetinあるいはABAを,又はNAAとBAPを添加したMS固形培地に移植した後,植物ホルモンフリー培地で培養した。培養した393個のカルスから45個体が再生した(Fig.1)。形態的特徴,染色体数及びDNA多型(RAPD)等の分析によって,2個体の再生植物体が体細胞雑種であることを確認した。葉形と頂葉色は融合両親の中間の特性を示し,染色体数は両親の和であった(2n=12x(2n+2n)=180)(Tab1e 1,Figs.2,3)。RAPD分析を行った結果では,融合両親の一部バンドを合わせ持ち,しかも両親には認められないバンドも有していた(Fig.4).圃場での生育は悪く(Tab1e 1),キダチアサガオに接木して誘導した花は奇形で,花粉稔性率はO及び12.2%であった。また,サツマイモ品種九州30号(C群)の花粉を受粉しても種子は得られなかった(Tab1e 1)。 |
---|---|
ISSN: | 0536-3683 2185-291X |
DOI: | 10.1270/jsbbs1951.47.135 |