開放性ピロン骨折(AO 43C3.3)術後にプレート折損を来し再手術を要した1例
【はじめに】ピロン骨折は治療に難渋する骨折であり,手術方法や合併症について多数報告されているが,術後にプレート折損を生じた報告は渉猟し得た限り稀である.今回,術後にプレート折損を来し,再手術を要した症例を経験したので報告する.【症例】64歳男性,2.5 mの高さから墜落し受傷.右開放性ピロン骨折(AO 43C3.3/Gustilo 3A)の診断となり同日創外固定術を施行.第11病日に観血的整復固定術を施行し,術後6週より部分荷重を開始した.しかし術後11週に疼痛と腫脹が出現し,Xpでプレートの折損と再骨折を認めたため,折損したプレートの抜釘及び観血的整復固定術を再度施行した.現在全荷重で術後経...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 73; no. 2; pp. 317 - 319 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.03.2024
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.73.317 |
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Summary: | 【はじめに】ピロン骨折は治療に難渋する骨折であり,手術方法や合併症について多数報告されているが,術後にプレート折損を生じた報告は渉猟し得た限り稀である.今回,術後にプレート折損を来し,再手術を要した症例を経験したので報告する.【症例】64歳男性,2.5 mの高さから墜落し受傷.右開放性ピロン骨折(AO 43C3.3/Gustilo 3A)の診断となり同日創外固定術を施行.第11病日に観血的整復固定術を施行し,術後6週より部分荷重を開始した.しかし術後11週に疼痛と腫脹が出現し,Xpでプレートの折損と再骨折を認めたため,折損したプレートの抜釘及び観血的整復固定術を再度施行した.現在全荷重で術後経過は概ね良好である.【考察】本症例におけるプレート折損の原因としては固定方法,インプラントの選択や荷重時期が尚早であったことが挙げられる.骨癒合遷延時には慎重に荷重時期を検討する必要がある. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.73.317 |