秋穫リアスパラガスの酸性インベルターゼ活性と糖分布の変化

秋穫りアスパラガス (品種‘E414’と‘グリーンタワー’, 温室にて栽培) 若茎の部位における酸性インベルターゼ活性と糖分布の変化について検討した.両品種ともに, 上下両部位での活性は日を追って徐々に減少した.可溶性画分の酸性インベルターゼ活性は細胞壁結合性画分よりも高かった.さらに, 両品種における若茎上部の可溶性画分では下部よりも有意に高い活性を示した.しかし, 細胞壁結合性画分においては, 下部の活性が高かった.両品種のうちで, ‘E414’は‘グリーンタワー’よりインベルターゼ活性が高かった.両品種とも下部が上部よりも有意に糖含量が高かった.ショ糖含量は日を追って両品種の両部位で徐々...

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Published in熱帯農業 Vol. 42; no. 4; pp. 257 - 262
Main Authors 松井, 年行, 池内, 隆夫, アラム, シャミーム
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本熱帯農業学会 1998
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ISSN0021-5260
2185-0259
DOI10.11248/jsta1957.42.257

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Summary:秋穫りアスパラガス (品種‘E414’と‘グリーンタワー’, 温室にて栽培) 若茎の部位における酸性インベルターゼ活性と糖分布の変化について検討した.両品種ともに, 上下両部位での活性は日を追って徐々に減少した.可溶性画分の酸性インベルターゼ活性は細胞壁結合性画分よりも高かった.さらに, 両品種における若茎上部の可溶性画分では下部よりも有意に高い活性を示した.しかし, 細胞壁結合性画分においては, 下部の活性が高かった.両品種のうちで, ‘E414’は‘グリーンタワー’よりインベルターゼ活性が高かった.両品種とも下部が上部よりも有意に糖含量が高かった.ショ糖含量は日を追って両品種の両部位で徐々に増大した.ショ糖は, 両部位で酸性インベルターゼ活性と負の相関があり, 基質と活性間の関係をよく説明していた.還元糖含量は酸性インベルターゼと負の相関があり, ショ糖合成酵素の関係が推定された.
ISSN:0021-5260
2185-0259
DOI:10.11248/jsta1957.42.257