HEART's Original [症例] 側副血行路の発達により心機能の保たれた左冠動脈主幹部慢性完全閉塞の2症例

左冠動脈主幹部の慢性完全閉塞病変は非常にまれな疾患であり,かつ心機能が保たれている症例の報告はきわめて少ない.今回,われわれは2例の左主幹部の慢性完全閉塞病変を経験したので報告する. 1例は大動脈炎症候群の症例で,もう1例は動脈硬化性変化によるものであった.いずれも右冠動脈からの側副血行路の発達により左冠動脈領域が灌流され,心機能は良好に保たれていた.しかし,狭心症の症状は抑えられず,冠動脈バイパス手術の適応となり,術後は無症状で経過し良好なQOLが得られた....

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Published in心臓 Vol. 37; no. 2; pp. 137 - 141
Main Authors 梅田, 裕司, 藤川, 日出行, 廣瀬, 雅裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 2005
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.37.2_137

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Summary:左冠動脈主幹部の慢性完全閉塞病変は非常にまれな疾患であり,かつ心機能が保たれている症例の報告はきわめて少ない.今回,われわれは2例の左主幹部の慢性完全閉塞病変を経験したので報告する. 1例は大動脈炎症候群の症例で,もう1例は動脈硬化性変化によるものであった.いずれも右冠動脈からの側副血行路の発達により左冠動脈領域が灌流され,心機能は良好に保たれていた.しかし,狭心症の症状は抑えられず,冠動脈バイパス手術の適応となり,術後は無症状で経過し良好なQOLが得られた.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.37.2_137