HEART's Original [臨床研究] 成人先天性心疾患患者が成育医療に対して抱く要望

目的:成人先天性心疾患患者が成育医療に対して抱く要望を明らかにすること. 対象:20~35歳の成人先天性心疾患患者のうち,研究への参加に同意した者. 方法:対象者に対し半構造化面接を行い,Grounded Theory Approachの手法を用いて分析を行った. 結果:17名の成人先天性心疾患患者に半構造化面接を行った.分析の結果,成人先天性心疾患患者が成育医療に対して抱く要望として,(小児医療から成人医療への移行の円滑化)(子どもの頃からの本人への説明)(1人で受診する意思の確認)(精神面をサポートする体制の充実)(緊急時に対応できるシステム作り)(障害者手帳に関する情報提供)という6カテ...

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Published in心臓 Vol. 40; no. 8; pp. 700 - 706
Main Authors 佐藤, 秀郎, 宮下, 光令, 落合, 亮太, 村上, 新, 萱間, 真美, 数間, 恵子, 日下部, 智子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 2008
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.40.8_700

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Summary:目的:成人先天性心疾患患者が成育医療に対して抱く要望を明らかにすること. 対象:20~35歳の成人先天性心疾患患者のうち,研究への参加に同意した者. 方法:対象者に対し半構造化面接を行い,Grounded Theory Approachの手法を用いて分析を行った. 結果:17名の成人先天性心疾患患者に半構造化面接を行った.分析の結果,成人先天性心疾患患者が成育医療に対して抱く要望として,(小児医療から成人医療への移行の円滑化)(子どもの頃からの本人への説明)(1人で受診する意思の確認)(精神面をサポートする体制の充実)(緊急時に対応できるシステム作り)(障害者手帳に関する情報提供)という6カテゴリが抽出された. 考察:本研究の結果から,循環器科医と小児科医の協働に基づく成人医療への移行プログラムの一般化,精神科医や臨床心理士,看護師を含めたチーム医療の普及の必要性が示唆された.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.40.8_700