症例 右側大動脈弓に発生した解離性大動脈瘤の1例

右側大動脈弓は比較的まれな疾患であるが,解離性大動脈瘤の合併は極めてまれであり本症例は本邦7例目と考えられる. 症例は58歳女性で胸部異常影を指摘され大動脈造影にて右側大動脈弓(Edward III B)と診断した.その5年後,背部激痛にて緊急入院し,胸部CT,大動脈造影にてDeBakey III B型解離性大動脈瘤と診断した.右総腸骨動脈の閉塞による右下肢痛を訴えたため,右総大腿動脈よりバルーンカテーテルにて血栓除去を行った.その後降圧療法を施行し,良好に経過した....

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Published in心臓 Vol. 25; no. 4; pp. 420 - 424
Main Authors 小山, 明弘, 梅本, 琢也, 高木, 寿人, 藤田, 毅, 細井, 靖夫, 安田, 博之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 1993
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.25.4_420

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Summary:右側大動脈弓は比較的まれな疾患であるが,解離性大動脈瘤の合併は極めてまれであり本症例は本邦7例目と考えられる. 症例は58歳女性で胸部異常影を指摘され大動脈造影にて右側大動脈弓(Edward III B)と診断した.その5年後,背部激痛にて緊急入院し,胸部CT,大動脈造影にてDeBakey III B型解離性大動脈瘤と診断した.右総腸骨動脈の閉塞による右下肢痛を訴えたため,右総大腿動脈よりバルーンカテーテルにて血栓除去を行った.その後降圧療法を施行し,良好に経過した.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.25.4_420