腎動脈瘤に対する瘤形成術(tailoring technique)の治療成績に関する検討

腎動脈瘤手術には,囊状の瘤壁を切除後に残存瘤壁を利用し動脈を形成するtailoring techniqueがある。今回,当院でtailoring techniqueを用いた腎動脈瘤手術症例8例を対象とし,術後の早期・遠隔期成績を検討した。術後急性腎障害をきたしたのは1例のみで透析に至った症例はなく,遠隔期(平均観察期間:5.3±3.6年)に腎動脈の狭窄や閉塞,動脈瘤の再発をきたした症例は認められなかった。腎動脈瘤に対する瘤形成術は術後成績が良好であり,有効な術式と考えられた。...

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Published in脈管学 Vol. 59; no. 10; pp. 89 - 93
Main Authors 久良木, 亮一, 小野原, 俊博, 坂本, 直孝, 吉川, 正博, 今井, 伸一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脈管学会 10.10.2019
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ISSN0387-1126
1880-8840
DOI10.7133/jca.19-00018

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Summary:腎動脈瘤手術には,囊状の瘤壁を切除後に残存瘤壁を利用し動脈を形成するtailoring techniqueがある。今回,当院でtailoring techniqueを用いた腎動脈瘤手術症例8例を対象とし,術後の早期・遠隔期成績を検討した。術後急性腎障害をきたしたのは1例のみで透析に至った症例はなく,遠隔期(平均観察期間:5.3±3.6年)に腎動脈の狭窄や閉塞,動脈瘤の再発をきたした症例は認められなかった。腎動脈瘤に対する瘤形成術は術後成績が良好であり,有効な術式と考えられた。
ISSN:0387-1126
1880-8840
DOI:10.7133/jca.19-00018