脳卒中非専門内科医が初動する長崎県離島施設前脳卒中ホットラインシステム(I-SHOT)の構築 ─本土急性期基幹病院と連携した診療・搬送システムの試み
要旨:【目的】脳卒中専門医不在の離島における急性期脳梗塞診療体制において,本土基幹施設との連携による脳卒中ホットラインシステム(I-SHOT)が,drip and ship(DS)症例へ及ぼす効果を検討する.【方法】I-SHOT の導入前(前期:2012~2016年)・導入後(後期:2017~2019年)でDS症例数・患者背景・door to needle time(DTN)・臨床転帰等を検討した.【結果】前期は年間0~1例で計3例であったが,後期は,2017年:3例,2018 年:7例,2019年:6例と急増し,計16例であった.DTNは,前期平均:118分に対し,後期は80分と短縮された....
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Published in | 脳卒中 Vol. 43; no. 5; pp. 421 - 428 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中学会
2021
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0912-0726 1883-1923 |
DOI | 10.3995/jstroke.10875 |
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Summary: | 要旨:【目的】脳卒中専門医不在の離島における急性期脳梗塞診療体制において,本土基幹施設との連携による脳卒中ホットラインシステム(I-SHOT)が,drip and ship(DS)症例へ及ぼす効果を検討する.【方法】I-SHOT の導入前(前期:2012~2016年)・導入後(後期:2017~2019年)でDS症例数・患者背景・door to needle time(DTN)・臨床転帰等を検討した.【結果】前期は年間0~1例で計3例であったが,後期は,2017年:3例,2018 年:7例,2019年:6例と急増し,計16例であった.DTNは,前期平均:118分に対し,後期は80分と短縮された.3カ月後のmodified Rankin Scale 0–2の割合は,前期67%に対し,後期56%であった.【結論】脳卒中非専門医のみが常勤する離島医療機関において,I-SHOT導入は,DS症例数増加に寄与した. |
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ISSN: | 0912-0726 1883-1923 |
DOI: | 10.3995/jstroke.10875 |