2020年版CEAP分類で新規記載された冠状静脈拡張(C4c)および再発性静脈瘤(C2r)の臨床的検討

2020年版CEAP分類で新たに記載された冠状静脈拡張(C4c)および再発性静脈瘤(C2r)の臨床的特徴を検討した.2020年1月から2022年10月に下肢静脈瘤血管内焼灼術およびシアノアクリレート系接着材による血管内治療を行った232肢のうち,C4cは23肢(10.0%),C2rは30肢(13.0%)であった.C4c症例はC4a–C6の合併頻度がC4cでない症例と比較して有意に高頻度であった.術後12カ月で自覚症状,皮膚病変が増悪した症例はない.C2rの原因はtactical error 7肢,technical error 4肢,neovascularization 5肢,disease...

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Published in静脈学 Vol. 35; no. 3; pp. 373 - 378
Main Authors 田村, 太志, 柚木, 靖弘, 田淵, 篤, 古澤, 航平, 桒田, 憲明, 山澤, 隆彦, 金岡, 祐司, 渡部, 芳子, 山根, 尚貴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本静脈学会 10.10.2024
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ISSN0915-7395
2186-5523
DOI10.7134/phlebol.24-03

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Summary:2020年版CEAP分類で新たに記載された冠状静脈拡張(C4c)および再発性静脈瘤(C2r)の臨床的特徴を検討した.2020年1月から2022年10月に下肢静脈瘤血管内焼灼術およびシアノアクリレート系接着材による血管内治療を行った232肢のうち,C4cは23肢(10.0%),C2rは30肢(13.0%)であった.C4c症例はC4a–C6の合併頻度がC4cでない症例と比較して有意に高頻度であった.術後12カ月で自覚症状,皮膚病変が増悪した症例はない.C2rの原因はtactical error 7肢,technical error 4肢,neovascularization 5肢,disease progression 14肢であった.rVCSSは術前5.4±2.2,術後12カ月1.2±1.4で有意に改善した.C4c, C2rは正確な病態,原因の診断と適切な治療を行えば自覚・他覚症状は改善し,病状進行が回避できると考えられた.
ISSN:0915-7395
2186-5523
DOI:10.7134/phlebol.24-03