本邦における静脈奇形(海綿状血管腫)に対する硬化療法の実態調査

本邦における体表の静脈奇形に対する硬化療法の現状について把握することを目的として,日本静脈学会静脈疾患サーベイ委員会のSurvey XXIVとしてアンケート形式での調査を行った.本サーベイは本学会に加えて日本血管腫血管奇形学会ならびに日本インターベンショナルラジオロジー学会の3学会合同で行われた.調査対象期間は2019年1月~3年間をアンケート対象期間とした.131施設から回答があり,硬化療法を施行した施設は64施設であった.硬化療法を行った件数は3年間で3340件であった.泡状硬化療法を行っているのは57施設で,硬化剤としては56施設でポリドカノールを使用していた.泡状硬化剤の最大使用量は,...

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Published in静脈学 Vol. 36; no. 1; pp. 79 - 87
Main Authors 野村, 正, 西部, 俊哉, 松元, 崇, 白石, 恭史, 大須賀, 慶悟, 田淵, 篤, 八巻, 隆, 佐々木, 了, 橋山, 直樹, 佐戸川, 弘之, 櫻庭, 実, 孟, 真, 山田, 典一, 山下, 侑吾
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本静脈学会 30.05.2025
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ISSN0915-7395
2186-5523
DOI10.7134/phlebol.25-03

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Summary:本邦における体表の静脈奇形に対する硬化療法の現状について把握することを目的として,日本静脈学会静脈疾患サーベイ委員会のSurvey XXIVとしてアンケート形式での調査を行った.本サーベイは本学会に加えて日本血管腫血管奇形学会ならびに日本インターベンショナルラジオロジー学会の3学会合同で行われた.調査対象期間は2019年1月~3年間をアンケート対象期間とした.131施設から回答があり,硬化療法を施行した施設は64施設であった.硬化療法を行った件数は3年間で3340件であった.泡状硬化療法を行っているのは57施設で,硬化剤としては56施設でポリドカノールを使用していた.泡状硬化剤の最大使用量は,空気との混和で10 mL以下が14施設,10 mLを超え20 mL以下が18施設,20 mLを超えて使用している施設が7施設であり,下肢静脈瘤で推奨されている10 mLを超えて使用している施設が多数あった.
ISSN:0915-7395
2186-5523
DOI:10.7134/phlebol.25-03