ガストログラフィンによる広節裂頭条虫, 無鉤条虫, 大複殖門条虫の駆虫効果

• Published in: Japanese Journal of Tropical Medicine and Hygiene Vol. 17; no. 2; pp. 197 - 203
• Main Authors: 西山, 利正, 和田, 輝夫, 古木, 純子, 荒木, 恒治, 天野, 博之, 辻井, 正, 八木, 純
• Format: Journal Article
• Language: English; Japanese
• Published: 日本熱帯医学会 1989
• ISSN: 0304-2146; 2186-1811
• DOI: 10.2149/tmh1973.17.197

ガストログラフィンを用いて, 広節裂頭条虫症 (8例), 無鉤条虫症 (2例), 大複殖門条虫症 (1例) の条虫症, 計11症例に駆虫を試み良好な駆虫効果が得られた。駆虫前日に前処置として, 消化管注腸造影の前処置を応用し, 腸管内の食物残渣や糞便を除去し, 駆虫時のガストログラフィンと条虫体とが完全に十分接触できる状態にまで処理しておき, ガストログラフィンを十二指腸ゾンデでトライツ靱帯より300mlから500ml注入し, 駆虫を行った。駆虫時, 条虫体が透視下にて, 透亮像として確認された症例は全例, 駆虫後頭節を確認することができ, 生きた状態で完全駆虫することができた。駆虫時間はわずか15分から30分で, 駆虫を完了することができた。