接触者検診後に発病した小児結核例

[目的] 小児におけるより効率的な結核接触者検診を行うための留意点を求めた。 [対象と方法] 接触者検診後に発病した小児25名を対象とし, 結核発病に至った原因を検討した。 [結果] 感染が見落とされたのは13名であった。そのうち, 0歳児5名中3名は次回検診を待つうちに全身播種を生じた。感染が示唆されたのは12名であった。脱落した2名を除き, 0歳児5名を含む10名が予防内服中に発病した。 [結論] これらの結果は, 検診における接触児年齢, 予防内服基準, 一次結核症の主病巣部位を考慮した柔軟な対応が検診後の発病をさらに減らせることを示唆する。...

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Published in結核 Vol. 78; no. 12; pp. 747 - 750
Main Authors 伊藤, 真樹, 近藤, 信哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本結核病学会 15.12.2003
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ISSN0022-9776
1884-2410
DOI10.11400/kekkaku1923.78.747

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Summary:[目的] 小児におけるより効率的な結核接触者検診を行うための留意点を求めた。 [対象と方法] 接触者検診後に発病した小児25名を対象とし, 結核発病に至った原因を検討した。 [結果] 感染が見落とされたのは13名であった。そのうち, 0歳児5名中3名は次回検診を待つうちに全身播種を生じた。感染が示唆されたのは12名であった。脱落した2名を除き, 0歳児5名を含む10名が予防内服中に発病した。 [結論] これらの結果は, 検診における接触児年齢, 予防内服基準, 一次結核症の主病巣部位を考慮した柔軟な対応が検診後の発病をさらに減らせることを示唆する。
ISSN:0022-9776
1884-2410
DOI:10.11400/kekkaku1923.78.747