大学生の自立の構造と実態 自立尺度の作成
本研究の目的は、自立を多面的に測定する自立尺度を作成し、作成した尺度を用いて大学生の自立の実態および性差を検討することであった。方法:大学生784名(男性382名、女性402名)に独自に作成した質問紙を実施し、因子分析を行った。結果:(1)自立尺度は、『主体的自己』『協調的対人関係』『社会的関心』『生活管理』『生活身辺処理』『共生的親子関係』『経済的自活』の7因子から構成されていることが明らかになった。(2)対象となった大学生では、『主体的自己』『協調的対人関係』『共生的親子関係』の得点が高く、『経済的自活』の得点が低かった。(3)男女差がみられたのは、『主体的自己』以外の6因子であった。男性...
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Published in | 日本家政学会誌 Vol. 59; no. 7; pp. 461 - 469 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本家政学会
2008
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0913-5227 1882-0352 |
DOI | 10.11428/jhej.59.461 |
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Summary: | 本研究の目的は、自立を多面的に測定する自立尺度を作成し、作成した尺度を用いて大学生の自立の実態および性差を検討することであった。方法:大学生784名(男性382名、女性402名)に独自に作成した質問紙を実施し、因子分析を行った。結果:(1)自立尺度は、『主体的自己』『協調的対人関係』『社会的関心』『生活管理』『生活身辺処理』『共生的親子関係』『経済的自活』の7因子から構成されていることが明らかになった。(2)対象となった大学生では、『主体的自己』『協調的対人関係』『共生的親子関係』の得点が高く、『経済的自活』の得点が低かった。(3)男女差がみられたのは、『主体的自己』以外の6因子であった。男性では、『社会的関心』と『経済的自活』の2因子で女性より得点が高く、女性では、『協調的対人関係』『生活管理』『生活身辺処理』『共生的親子関係』の4因子で男性より得点が高かった。これらの結果を踏まえ、大学生の自立の実態について、自立の7因子およびジェンダーとの関連から論じた。 |
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ISSN: | 0913-5227 1882-0352 |
DOI: | 10.11428/jhej.59.461 |