高齢者への食支援 摂食嚥下障害者における管理栄養士の役割
高齢者の食支援は、さまざまな疾患に対応するとともに、障害の程度やその生活背景や認知機能などの背景が影響する。高齢者の食の問題には、食欲不振、排泄問題、褥瘡、認知機能の低下、摂食嚥下障害、糖尿病や循環器疾患など慢性疾患への対応、がんや老衰による終末期への対応などの問題があるが、摂食嚥下機能が低下してきた場合には食事摂取基準だけではなく、食形態という別の視点での介入が必要であり、双方がしっかりと調整できて初めて栄養管理ができたといえる。その介入目的には、予防型、機能向上型、機能維持型、リスク軽減型、終末型の5つがあり、それぞれの目的に応じて対応していく。認知症を合併している場合は指示が入らず、介入...
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Published in | 静脈経腸栄養 Vol. 29; no. 5; pp. 1165 - 1169 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本静脈経腸栄養学会
2014
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Subjects | |
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ISSN | 1344-4980 1881-3623 |
DOI | 10.11244/jjspen.29.1165 |
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Summary: | 高齢者の食支援は、さまざまな疾患に対応するとともに、障害の程度やその生活背景や認知機能などの背景が影響する。高齢者の食の問題には、食欲不振、排泄問題、褥瘡、認知機能の低下、摂食嚥下障害、糖尿病や循環器疾患など慢性疾患への対応、がんや老衰による終末期への対応などの問題があるが、摂食嚥下機能が低下してきた場合には食事摂取基準だけではなく、食形態という別の視点での介入が必要であり、双方がしっかりと調整できて初めて栄養管理ができたといえる。その介入目的には、予防型、機能向上型、機能維持型、リスク軽減型、終末型の5つがあり、それぞれの目的に応じて対応していく。認知症を合併している場合は指示が入らず、介入が難しい場合もあるが、本人とその想いを傾聴しながら、向き合っていくことが重要である。 |
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ISSN: | 1344-4980 1881-3623 |
DOI: | 10.11244/jjspen.29.1165 |