腹腔鏡下大腸切除術後のストレス反応における超音波ガイド下腹横筋膜面ブロック・腹直筋鞘ブロックの有用性
腹腔鏡下大腸切除術を施行された患者において,超音波ガイド下腹壁末梢神経ブロックとオピオイドの併用が術後ストレスホルモン及び臨床経過に与える効果を検討した.85名の患者が組み込まれ,術後鎮痛法別にオピオイド単独(H)群と神経ブロック併用(L + PNBs)群の二群にランダムに振り分けた.血漿カテコラミン値(エピネフリン,ノルエピネフリン,ドパミン)と血清コルチゾール値を麻酔導入後(T1),抜管前(T2),術後第一病日朝(T3)の3回測定し,visual analog scale(VAS)値,術後嘔気嘔吐(PONV)の発生も記録した.エピネフリン値とVAS値はT3においてL + PNBs群で有意に...
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| Published in | 岩手医学雑誌 Vol. 71; no. 3; pp. 89 - 98 |
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| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | English Japanese |
| Published |
岩手医学会
2019
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| ISSN | 0021-3284 2434-0855 |
| DOI | 10.24750/iwateishi.71.3_89 |
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| Summary: | 腹腔鏡下大腸切除術を施行された患者において,超音波ガイド下腹壁末梢神経ブロックとオピオイドの併用が術後ストレスホルモン及び臨床経過に与える効果を検討した.85名の患者が組み込まれ,術後鎮痛法別にオピオイド単独(H)群と神経ブロック併用(L + PNBs)群の二群にランダムに振り分けた.血漿カテコラミン値(エピネフリン,ノルエピネフリン,ドパミン)と血清コルチゾール値を麻酔導入後(T1),抜管前(T2),術後第一病日朝(T3)の3回測定し,visual analog scale(VAS)値,術後嘔気嘔吐(PONV)の発生も記録した.エピネフリン値とVAS値はT3においてL + PNBs群で有意に低く,第三病日までのPONVはL + PNBs群で有意に少なかった.腹腔鏡下大腸切除術の術後鎮痛において,オピオイドに腹壁末梢神経ブロックを併用することはストレスコントロールと鎮痛,PONV抑制の点で有用である. |
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| ISSN: | 0021-3284 2434-0855 |
| DOI: | 10.24750/iwateishi.71.3_89 |