甲状腺微小乳頭癌に対する非手術経過観察症例の検討

1cm以下の超低リスク甲状腺微小乳頭癌(以下,PMC)に対しては手術を行わず経過観察を行ったとしてもほぼ問題なく,たとえ経過観察中に腫瘍が増大しても手術療法に切り替えれば予後は良好であることが報告されている。今回,当院における甲状腺乳頭癌に対する非手術経過観察症例について検討した。経過観察中に新たにリンパ節転移や遠隔転移を認めたものはなく,全例生存中であり,87.8%の症例で腫瘍径に変化はなく,7.3%の症例で縮小傾向を示した。これらの所見は既報と一致しており,PMCを非手術経過観察とすることは治療選択肢の一つとして妥当なものと考えられた。...

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Published in日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 Vol. 36; no. 4; pp. 231 - 234
Main Authors 石原, 博雅, 高野, 悠子, 武内, 大, 柴田, 雅央, 稲石, 貴弘, 菊森, 豊根, 宮嶋, 則行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会 2019
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ISSN2186-9545
DOI10.11226/jaesjsts.36.4_231

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Summary:1cm以下の超低リスク甲状腺微小乳頭癌(以下,PMC)に対しては手術を行わず経過観察を行ったとしてもほぼ問題なく,たとえ経過観察中に腫瘍が増大しても手術療法に切り替えれば予後は良好であることが報告されている。今回,当院における甲状腺乳頭癌に対する非手術経過観察症例について検討した。経過観察中に新たにリンパ節転移や遠隔転移を認めたものはなく,全例生存中であり,87.8%の症例で腫瘍径に変化はなく,7.3%の症例で縮小傾向を示した。これらの所見は既報と一致しており,PMCを非手術経過観察とすることは治療選択肢の一つとして妥当なものと考えられた。
ISSN:2186-9545
DOI:10.11226/jaesjsts.36.4_231