九州歯科大学大学院生の心身の健康および生活支援・生活実態把握のためのアンケート調査報告

九州歯科大学では,大学院の教育・研究改革の一環として,大学院生の教育および研究に関する調査を行った.本調査では九州歯科大学大学院歯学研究科の大学院生2,3,4年生の全員(43名)を対象にマークシート方式のアンケート調査を行い,34名から回答を得ることができた.心身・生活実態に関して解析を行い,学部学生のそれと比較したので報告する.特筆すべき点は以下のとおりであった. 1.健康に不安がある,あるいはどちらかといえば不安があると感じている大学院生は23%で,通院している大学院生は16%いた.健康管理室を利用した大学院生は23%で,学部学生に比べると少なかった. 2.友人関係は良好と答えた大学院生が...

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Published in九州歯科学会雑誌 Vol. 62; no. 1.2; pp. 48 - 56
Main Authors 稲永, 清敏, 西原, 達次, 高田, 豊, 豊野, 孝, 荒井, 秋晴, 後藤, 哲哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 九州歯科学会 2008
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ISSN0368-6833
1880-8719
DOI10.2504/kds.62.48

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Summary:九州歯科大学では,大学院の教育・研究改革の一環として,大学院生の教育および研究に関する調査を行った.本調査では九州歯科大学大学院歯学研究科の大学院生2,3,4年生の全員(43名)を対象にマークシート方式のアンケート調査を行い,34名から回答を得ることができた.心身・生活実態に関して解析を行い,学部学生のそれと比較したので報告する.特筆すべき点は以下のとおりであった. 1.健康に不安がある,あるいはどちらかといえば不安があると感じている大学院生は23%で,通院している大学院生は16%いた.健康管理室を利用した大学院生は23%で,学部学生に比べると少なかった. 2.友人関係は良好と答えた大学院生が多く,不良あるいは非常に不良と答えた大学院生はいなかった.不良あるいは非常に不良と答えた学部学生が各学年に4~9%いたことと比較すると総じて良好であった. 3.精神的な悩みがある,あるいはどちらかいえばあると答えた大学院生は44%で,学部学生よりやや多かった.カウンセリングルームを利用した大学院生は6%で,学部学生に比べて少なかった.しかし,本学以外でカウンセリングを受けている大学院生が9%いた. 4.自宅から通学している大学院生は27%で学部学生(9~20%)に比べ多かった.1時間以内の通学圏に住んでいる大学院生が94%を占めていた. 5.サークル活動を現在していると答えた大学院生は12%で学部学生(43~77%)に比べると極端に少なかった.サークル活動をしていたとしても費やす時間は少なかった. 6.アルバイトをしている大学院生が85%と学部学生(39~60%)に比べて多かった.84%が生活費や学費のために当てていた.小遣い稼ぎ感覚でアルバイトをしている大学院生は3%で,学部学生が40~53%いたのに比べると極端に少なかった.アルバイトの時間の長さは学部学生と同じ程度であったが,大学院生の50%は土日・祝祭日などに,40%が平日の昼にアルバイトを行っていた.
ISSN:0368-6833
1880-8719
DOI:10.2504/kds.62.48