甲状腺クリーゼ,糖尿病性昏睡により意識障害,呼吸停止を来たし救命しえた多腺性自己免疫疾患症候群(Autoimmune polyendocrine syndrome:APS)3型の1例
症例は33歳,男性.食欲低下,悪心嘔吐,体重減少を認め近医を受診,診療中に心肺停止となり,当院に搬送.Glu 1,043,HbA1c 13.0と著しい高血糖を認め,発熱,頻脈,甲状腺機能亢進があり,糖尿病性昏睡と甲状腺クリーゼの合併と診断.治療により救命しえた.1型糖尿病(SPIDDM)とBasedow病を合併し,Addison病はなく,多腺性自己免疫疾患症候群(APS)3型であると考えられた.APS3型の報告は増加しており,糖尿病性昏睡の場合には甲状腺クリーゼも鑑別する必要があると思われる....
Saved in:
| Published in | 日本内科学会雑誌 Vol. 100; no. 4; pp. 1051 - 1053 |
|---|---|
| Main Authors | , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本内科学会
2011
|
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0021-5384 1883-2083 |
| DOI | 10.2169/naika.100.1051 |
Cover
| Summary: | 症例は33歳,男性.食欲低下,悪心嘔吐,体重減少を認め近医を受診,診療中に心肺停止となり,当院に搬送.Glu 1,043,HbA1c 13.0と著しい高血糖を認め,発熱,頻脈,甲状腺機能亢進があり,糖尿病性昏睡と甲状腺クリーゼの合併と診断.治療により救命しえた.1型糖尿病(SPIDDM)とBasedow病を合併し,Addison病はなく,多腺性自己免疫疾患症候群(APS)3型であると考えられた.APS3型の報告は増加しており,糖尿病性昏睡の場合には甲状腺クリーゼも鑑別する必要があると思われる. |
|---|---|
| ISSN: | 0021-5384 1883-2083 |
| DOI: | 10.2169/naika.100.1051 |