Acute Care Surgeonによる腹部救急応需体制 新たなカテゴリの外科医の創出

Acute Care Surgeryとは米国外傷外科学会(American Association for the Surgery of Trauma:以下,AAST)が主導した新たな外科サブスペシャリティであり,“Trauma Surgery”,“Emergency General Surgery”,“Surgical Critical Care”を一体として取り扱う新しい概念である。鈍的外傷や非手術的治療の増加,胸腹部外傷手術の著しい減少とそれに伴う若手外科医の関心の低下,ワークライフバランスの問題などが重なり,外傷外科は岐路に立たされている。Acute care surgeryへのシフト...

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Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 31; no. 5; pp. 745 - 750
Main Authors 北野, 光秀, 江川, 智久, 関根, 和彦, 山崎, 元靖, 船曵, 知弘, 松本, 松圭, 清水, 正幸, 長島, 敦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 31.07.2011
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ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem.31.745

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Summary:Acute Care Surgeryとは米国外傷外科学会(American Association for the Surgery of Trauma:以下,AAST)が主導した新たな外科サブスペシャリティであり,“Trauma Surgery”,“Emergency General Surgery”,“Surgical Critical Care”を一体として取り扱う新しい概念である。鈍的外傷や非手術的治療の増加,胸腹部外傷手術の著しい減少とそれに伴う若手外科医の関心の低下,ワークライフバランスの問題などが重なり,外傷外科は岐路に立たされている。Acute care surgeryへのシフトは,より魅力的なフィールドを創出し社会のニーズにも応えようというAASTの意思の表れとも言える。本邦の外傷外科も同様の危機に立たされているが,当院の外科系救急医はacute care surgeryをモデルとした活動を始動しており,手術経験数の確保という面で,一定の成果を上げている。Acute Care Surgery研究会という全国規模の研究会も設立され,今後の発展が期待されている。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.31.745