VII.潜在性甲状腺機能異常症の診断と治療の課題
甲状腺機能は血清TSH(thyroid stimulating hormone)値と甲状腺ホルモン,特に遊離T4値(fT4)によって評価され,甲状腺ホルモンが基準値内で血清TSH値のみが軽度高値の場合を潜在性甲状腺機能低下症,逆に血清TSH値のみが低い場合を潜在性甲状腺機能亢進症としてとらえられる.軽度の甲状腺機能異常でも,脂質や骨といった種々の代謝系や循環器系等への影響が予想され,治療による改善が期待されるが,診断基準に再考すべき点があり今後の前向きなエビデンスが必要と考えられる....
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          | Published in | 日本内科学会雑誌 Vol. 113; no. 4; pp. 654 - 661 | 
|---|---|
| Main Authors | , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            一般社団法人 日本内科学会
    
        10.04.2024
     | 
| Subjects | |
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| ISSN | 0021-5384 1883-2083  | 
| DOI | 10.2169/naika.113.654 | 
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| Summary: | 甲状腺機能は血清TSH(thyroid stimulating hormone)値と甲状腺ホルモン,特に遊離T4値(fT4)によって評価され,甲状腺ホルモンが基準値内で血清TSH値のみが軽度高値の場合を潜在性甲状腺機能低下症,逆に血清TSH値のみが低い場合を潜在性甲状腺機能亢進症としてとらえられる.軽度の甲状腺機能異常でも,脂質や骨といった種々の代謝系や循環器系等への影響が予想され,治療による改善が期待されるが,診断基準に再考すべき点があり今後の前向きなエビデンスが必要と考えられる. | 
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| ISSN: | 0021-5384 1883-2083  | 
| DOI: | 10.2169/naika.113.654 |