緊急(CICV時)の外科的気道確保─麻酔科医の立場から
気管挿管もマスク換気も不可能ないわゆるcannot intubate,cannot ventilate(以下,CICV)の場合,最終的には外科的気道確保の適応となる.その頻度は低いものの,日々気道確保に従事する麻酔科医が習熟しておくべき手技といえる.特に緊急の際に有用な輪状甲状膜穿刺・切開は重要である.輪状甲状膜経由でのアプローチ法には外科的手法と経皮的手法がある.また経皮的手法には直接穿刺法とセルジンガー法があるが,手術麻酔に専念する麻酔科医が輪状甲状膜穿刺・切開を学習,実施する機会は多くはない.今後CICVに備えたシミュレーショントレーニングや臨床研修のあり方を模索し,実践していく必要があ...
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| Published in | 日本臨床麻酔学会誌 Vol. 30; no. 4; pp. 593 - 602 |
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| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本臨床麻酔学会
2010
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0285-4945 1349-9149 |
| DOI | 10.2199/jjsca.30.593 |
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| Summary: | 気管挿管もマスク換気も不可能ないわゆるcannot intubate,cannot ventilate(以下,CICV)の場合,最終的には外科的気道確保の適応となる.その頻度は低いものの,日々気道確保に従事する麻酔科医が習熟しておくべき手技といえる.特に緊急の際に有用な輪状甲状膜穿刺・切開は重要である.輪状甲状膜経由でのアプローチ法には外科的手法と経皮的手法がある.また経皮的手法には直接穿刺法とセルジンガー法があるが,手術麻酔に専念する麻酔科医が輪状甲状膜穿刺・切開を学習,実施する機会は多くはない.今後CICVに備えたシミュレーショントレーニングや臨床研修のあり方を模索し,実践していく必要がある. |
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| ISSN: | 0285-4945 1349-9149 |
| DOI: | 10.2199/jjsca.30.593 |