煆焼アロフェンを用いたジオポリマーの作製および養生温度に関する検討

本研究では、今までセメント系材料として用いられてこなかった煆焼アロフェンを使用し、ジオポリマーの生成挙動、および最適な養生温度に関する検討を行った。その結果、粉末X線回析では非晶質ピークの出現が確認できたほか、27Al、29Si DD/CP MAS NMR分析からも3次元構造を示すQ4ピークが確認でき、3次元構造を持った非晶質ポリマーが作製できたことを確認した。また養生温度を検討した結果、20℃養生の場合で良好な強度発現性状を示し、80℃養生の場合、ゼオライト化が進行し強度低下に繋がる結果を示した。以上より、養生温度20℃が最適な養生温度であることから煆焼アロフェンを用いた場合でも実用性を兼ね...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 77; no. 1; pp. 567 - 574
Main Authors 斎藤, 豪, 佐伯, 竜彦, 宮下, 綾乃, 佐藤, 光晟
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 29.03.2024
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.77.567

Cover

More Information
Summary:本研究では、今までセメント系材料として用いられてこなかった煆焼アロフェンを使用し、ジオポリマーの生成挙動、および最適な養生温度に関する検討を行った。その結果、粉末X線回析では非晶質ピークの出現が確認できたほか、27Al、29Si DD/CP MAS NMR分析からも3次元構造を示すQ4ピークが確認でき、3次元構造を持った非晶質ポリマーが作製できたことを確認した。また養生温度を検討した結果、20℃養生の場合で良好な強度発現性状を示し、80℃養生の場合、ゼオライト化が進行し強度低下に繋がる結果を示した。以上より、養生温度20℃が最適な養生温度であることから煆焼アロフェンを用いた場合でも実用性を兼ね揃えたジオポリマー硬化体が作製できると結論づけた。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.77.567