後外側回旋不安定性を伴わない肘外側側副靱帯複合体損傷に対する治療法

【背景】肘外側側副靭帯(LCL)損傷は主に後外側回旋不安定性(PLRI)を伴うものとして知られている.本研究の目的はPLRIを伴わない肘LCL複合体損傷に対する修復術または再建術を後ろ向きに調査することである. 【対象と方法】対象はPLRIを伴わない肘LCL複合体損傷に対して靭帯修復術または再建術を施行した11例12肘(男8例,女3例,平均年齢27.3才)で,著明な内反肘を伴い矯正骨切り術を施行した例は除外した.外傷歴は5肘,全例スポーツ症例,ステロイド注射の既往は7肘であった.手術はLCL修復した4肘(修復群)と再建した8肘(再建群)であり,Mayo scoreを検討した. 【結果と考察】全...

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Published in日本肘関節学会雑誌 Vol. 27; no. 2; pp. 180 - 183
Main Authors 古島, 弘三, 岡田, 恭彰, 伊藤, 恵康, 草野, 寛, 伊藤, 雄也, 船越, 忠直, 堀内, 行雄, 高橋, 啓
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本肘関節学会 2020
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ISSN1349-7324
2434-2262
DOI10.24810/jelbow.27.2_180

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Summary:【背景】肘外側側副靭帯(LCL)損傷は主に後外側回旋不安定性(PLRI)を伴うものとして知られている.本研究の目的はPLRIを伴わない肘LCL複合体損傷に対する修復術または再建術を後ろ向きに調査することである. 【対象と方法】対象はPLRIを伴わない肘LCL複合体損傷に対して靭帯修復術または再建術を施行した11例12肘(男8例,女3例,平均年齢27.3才)で,著明な内反肘を伴い矯正骨切り術を施行した例は除外した.外傷歴は5肘,全例スポーツ症例,ステロイド注射の既往は7肘であった.手術はLCL修復した4肘(修復群)と再建した8肘(再建群)であり,Mayo scoreを検討した. 【結果と考察】全例術前の症状は改善し,スポーツに復帰した.肘外側側副靱帯複合体に対する修復術および再建術は共に満足すべき成績であった.
ISSN:1349-7324
2434-2262
DOI:10.24810/jelbow.27.2_180