電気伝導率の測定に基づくけい酸塩系表面含浸材による改質部の物性評価

けい酸塩系表面含浸材の含浸処理にともなう表層の改質部の物性を、電気伝導率の測定により推定した。複合則に基づくと、改質部の電気伝導率は非改質部における電気伝導率の1/3程度と推定された。しかし、表層における毛細管空隙率の低下は顕著ではないことから、けい酸塩系表面含浸材による透過性の低減は空隙経路の連続性の低下の寄与が大きいと考えられる。また、改質部の電気伝導率に等価かぶりの概念を適用して推定した中性化進行への影響は、既往の研究と概ね一致した。よって、電気伝導率の測定は、けい酸塩系表面含浸材の材料性能を簡単に評価する試験として有用であると考えられる。...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 68; no. 1; pp. 178 - 185
Main Authors 室谷, 卓実, 五十嵐, 心一, 小出, 至也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 2014
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ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.68.178

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Summary:けい酸塩系表面含浸材の含浸処理にともなう表層の改質部の物性を、電気伝導率の測定により推定した。複合則に基づくと、改質部の電気伝導率は非改質部における電気伝導率の1/3程度と推定された。しかし、表層における毛細管空隙率の低下は顕著ではないことから、けい酸塩系表面含浸材による透過性の低減は空隙経路の連続性の低下の寄与が大きいと考えられる。また、改質部の電気伝導率に等価かぶりの概念を適用して推定した中性化進行への影響は、既往の研究と概ね一致した。よって、電気伝導率の測定は、けい酸塩系表面含浸材の材料性能を簡単に評価する試験として有用であると考えられる。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.68.178