鉄筋周囲に発生する空隙と鉄筋腐食の関係に関する実験的考察

鉄筋コンクリート構造物の劣化の原因の一つである鉄筋の腐食は、コンクリートの含水状況、酸素の供給状況など、多くの要因の影響を受ける。種々の要因の一つである、コンクリートの材料分離によって発生する鉄筋下面の空隙が鉄筋腐食に及ぼす影響については既にいくつかの報告がなされているものの、定性的な知見にとどまっている。そこで、本研究では、鉄筋下面に生じる空隙が鉄筋の腐食に及ぼす影響について実験的な考察を行った。その結果、空隙のサイズと鉄筋の腐食量の関係について一定の知見を得ることができた。また、鉄筋下面に比較的大きな空隙が存在すると、少量の塩化物イオン含有量においても腐食が進行することも明らかとなった。...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 63; no. 1; pp. 428 - 434
Main Authors 濵田, 秀則, 高橋, 勝也, 森川, 亮太, 佐川, 康貴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 2009
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ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.63.428

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Summary:鉄筋コンクリート構造物の劣化の原因の一つである鉄筋の腐食は、コンクリートの含水状況、酸素の供給状況など、多くの要因の影響を受ける。種々の要因の一つである、コンクリートの材料分離によって発生する鉄筋下面の空隙が鉄筋腐食に及ぼす影響については既にいくつかの報告がなされているものの、定性的な知見にとどまっている。そこで、本研究では、鉄筋下面に生じる空隙が鉄筋の腐食に及ぼす影響について実験的な考察を行った。その結果、空隙のサイズと鉄筋の腐食量の関係について一定の知見を得ることができた。また、鉄筋下面に比較的大きな空隙が存在すると、少量の塩化物イオン含有量においても腐食が進行することも明らかとなった。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.63.428