HTLV-1 associated myelopathy(HAM)患者に対する短期集中リハビリテーションのADL効果

〔目的〕HTLV-1 associated myelopathy(以下HAM)患者への短期集中リハビリテーション(以下リハ)の有用性を日常生活活動(以下ADL)の改善の有無により評価すること。〔対象〕症状が安定しているHAM患者15名(男性3名,女性12名,平均51.9±11.8歳)〔方法〕HAM患者に対し, 6週間の入院リハを施行し,その前後のFunctional Independence Measure(FIM)totalスコアの変化から,ADL改善の有無を判定した。さらにFIMについては,項目ごとのスコア変化を分析した。次に歩行能力の改善の有無を判定した。FIMで移動項目を歩行の条件下で...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in理学療法科学 Vol. 25; no. 4; pp. 573 - 578
Main Authors 武澤, 信夫, 増田, 隆司, 中川, 正法, 瀬尾, 和弥, 栗山, 長門, 奥田, 求己, 長谷, 斉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2010
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.25.573

Cover

More Information
Summary:〔目的〕HTLV-1 associated myelopathy(以下HAM)患者への短期集中リハビリテーション(以下リハ)の有用性を日常生活活動(以下ADL)の改善の有無により評価すること。〔対象〕症状が安定しているHAM患者15名(男性3名,女性12名,平均51.9±11.8歳)〔方法〕HAM患者に対し, 6週間の入院リハを施行し,その前後のFunctional Independence Measure(FIM)totalスコアの変化から,ADL改善の有無を判定した。さらにFIMについては,項目ごとのスコア変化を分析した。次に歩行能力の改善の有無を判定した。FIMで移動項目を歩行の条件下で評価したスコアと納の運動機能障害重症度(OMDS)の変化を入院リハ前後で分析した。〔結果〕FIM totalスコアは,入院リハ後に有意な上昇を示した。FIMの項目ごとのスコア変化では下肢動作が関与する項目で上昇を示す一方,排尿,排便管理の項目において上昇を示さなかった。FIMで移動項目を歩行の条件下で評価したスコアは有意な上昇を示し,OMDSは低下する傾向を示した。〔結語〕HAM患者への短期集中リハの効果は,歩行を中心としたADLの改善として認められ,有用であった。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.25.573