低温焼成型クリンカーの実機キルン焼成試験結果および試製セメントの物性
セメント産業はエネルギー多消費型産業であり、環境保護の観点から省エネルギー技術の開発が求められている。本研究では、鉱物組成を調整した低温焼成型クリンカーの実機キルンによる焼成試験を実施した。その結果、実機キルンにおいても低温焼成型クリンカーが焼成可能であり、キルン内でのクリンカーの被焼成温度も同条件で試製したOPCクリンカーと比較して100℃程度低下していることが推定された。熱量原単位を試算した結果、試製OPCクリンカーよりも5%程度の削減効果が確認された。また実機仕上げミルにより試製したセメントの凝結性状、モルタル圧縮強さおよびコンクリート性状は試製OPCと同程度であることが確認された。...
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Published in | セメント・コンクリート論文集 Vol. 69; no. 1; pp. 124 - 130 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 セメント協会
2015
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0916-3182 2187-3313 |
DOI | 10.14250/cement.69.124 |
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Summary: | セメント産業はエネルギー多消費型産業であり、環境保護の観点から省エネルギー技術の開発が求められている。本研究では、鉱物組成を調整した低温焼成型クリンカーの実機キルンによる焼成試験を実施した。その結果、実機キルンにおいても低温焼成型クリンカーが焼成可能であり、キルン内でのクリンカーの被焼成温度も同条件で試製したOPCクリンカーと比較して100℃程度低下していることが推定された。熱量原単位を試算した結果、試製OPCクリンカーよりも5%程度の削減効果が確認された。また実機仕上げミルにより試製したセメントの凝結性状、モルタル圧縮強さおよびコンクリート性状は試製OPCと同程度であることが確認された。 |
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ISSN: | 0916-3182 2187-3313 |
DOI: | 10.14250/cement.69.124 |