水熱法による低Ca型C-S-Hおよび廃コンクリート微粉末を用いた高活性Ca2SiO4の性状に関する検討

本研究では廃コンクリート微粉末の新たな有効利用方法を模索するため、最初にその主成分と考えられる低Ca型C-S-Hを用いて、水熱法による高活性Ca2SiO4前駆体及び高活性Ca2SiO4の作製を試みた。その結果、アルカリ溶液を用いた水熱法により、CaO/SiO2モル比2.0のケイ酸カルシウム塩鉱物の一種であるα-C2SHが生成し、焼成によってセメントクリンカー中のCa2SiO4よりも高活性なCa2SiO4の生成が確認された。そして廃コンクリート微粉末を用いて水熱合成を行った結果、その焼成物からも高活性なCa2SiO4の生成が確認され、廃コンクリート微粉末の新たな有効利用方法の可能性を示した。...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 77; no. 1; pp. 492 - 500
Main Authors 藤巻, 達矢, 斎藤, 豪, 鈴木, 一帆, 細川, 佳史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 29.03.2024
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ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.77.492

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Summary:本研究では廃コンクリート微粉末の新たな有効利用方法を模索するため、最初にその主成分と考えられる低Ca型C-S-Hを用いて、水熱法による高活性Ca2SiO4前駆体及び高活性Ca2SiO4の作製を試みた。その結果、アルカリ溶液を用いた水熱法により、CaO/SiO2モル比2.0のケイ酸カルシウム塩鉱物の一種であるα-C2SHが生成し、焼成によってセメントクリンカー中のCa2SiO4よりも高活性なCa2SiO4の生成が確認された。そして廃コンクリート微粉末を用いて水熱合成を行った結果、その焼成物からも高活性なCa2SiO4の生成が確認され、廃コンクリート微粉末の新たな有効利用方法の可能性を示した。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.77.492