本邦でのハンドセラピィにおけるUseful hand獲得に関する要素の文献研究

ハンドセラピィの目標であるUseful handの要素を明らかにする事を目的とした。「ハンドセラピィ/手外傷」「QOL/満足」をキーワードとして論文を抽出し、Useful handの獲得に根差した実践について検討した。その結果、17件の論文が採択され、ハンドセラピィプログラムは、心身機能・構造が8割を占めていた。Useful handには、①上肢機能の回復、②手の実用性の向上、③仕事および趣味への参加、④対象者主体とした精神心理面の回復の4つの要素を含むことが示された。仕事や趣味など対象者の生活背景に応じて、手の実用性を高めることの重要性が示唆された。今後は、活動・参加に関する介入効果や手の実...

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Published in作業療法学芸雑誌 Vol. 3; no. 1; pp. 29 - 40
Main Authors 相良, 慶介, 會田, 玉美, 野村, 健太
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 埼玉県作業療法士会 30.06.2025
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ISSN2758-5921
DOI10.57563/otsaitama.3.1_29

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Summary:ハンドセラピィの目標であるUseful handの要素を明らかにする事を目的とした。「ハンドセラピィ/手外傷」「QOL/満足」をキーワードとして論文を抽出し、Useful handの獲得に根差した実践について検討した。その結果、17件の論文が採択され、ハンドセラピィプログラムは、心身機能・構造が8割を占めていた。Useful handには、①上肢機能の回復、②手の実用性の向上、③仕事および趣味への参加、④対象者主体とした精神心理面の回復の4つの要素を含むことが示された。仕事や趣味など対象者の生活背景に応じて、手の実用性を高めることの重要性が示唆された。今後は、活動・参加に関する介入効果や手の実用性、精神心理面の影響を明らかにしていく必要があると考えられた。
ISSN:2758-5921
DOI:10.57563/otsaitama.3.1_29