硬化促進剤が高炉セメント硬化体の初期強度発現に及ぼす影響

高炉セメントの利用や寒冷地における凍結融解抵抗性増進を目的としたAE剤の利用によって、コンクリートの初期強度が低下する。これを補うためにポリオール系と硫酸塩系を併用した併用型硬化促進剤が開発されており、高い硬化促進効果が得られている。しかしながらその硬化促進メカニズムは詳細には明らかにされていない。本研究では、併用型硬化促進剤混和による高炉セメント硬化体の初期強度発現メカニズムの解明を試みた。その結果、ポリオール系と硫酸塩系を併用することによりアルミネート相の水和反応が促進すること、併用型硬化促進剤が水酸化カルシウムを溶解し、高炉スラグ微粉末の反応を促進させる可能性があることを明らかにした。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 72; no. 1; pp. 114 - 121
Main Authors 佐々木, 健太, 胡桃澤, 清文, 小島, 真実
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 29.03.2019
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.72.114

Cover

More Information
Summary:高炉セメントの利用や寒冷地における凍結融解抵抗性増進を目的としたAE剤の利用によって、コンクリートの初期強度が低下する。これを補うためにポリオール系と硫酸塩系を併用した併用型硬化促進剤が開発されており、高い硬化促進効果が得られている。しかしながらその硬化促進メカニズムは詳細には明らかにされていない。本研究では、併用型硬化促進剤混和による高炉セメント硬化体の初期強度発現メカニズムの解明を試みた。その結果、ポリオール系と硫酸塩系を併用することによりアルミネート相の水和反応が促進すること、併用型硬化促進剤が水酸化カルシウムを溶解し、高炉スラグ微粉末の反応を促進させる可能性があることを明らかにした。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.72.114