臨床導入実習と総合診療部 クリニカル・クラークシップにおける総合診療部の役割

• Published in: 医学教育 Vol. 34; no. 1; pp. 3 - 7
• Main Authors: 石見, 拓, 吉矢, 生人, 山本, 浩司, 平出, 敦, 冨田, 奈留也, 外山, 裕美子, 森田, 安重, 笠原, 彰紀, 福嶋, 靖人
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本医学教育学会 25.02.2003
• Subjects: 卒前教育; 総合診療部; 臨床技能; 診療参加型実習 (クリニカル・クラークシップ)
• ISSN: 0386-9644; 2185-0453
• DOI: 10.11307/mededjapan1970.34.3

大学病院における総合診療部には, 新しい臨床教育の導入に大きな役割が期待されているが, 現実にどのような役割をはたしたらよいかについては, 具体例の提示が少ない.クリニカル・クラークシップ前の準備実習としての臨床導入実習の実施に, 総合診療部がどのように関わったかについて報告する.総合診療部は平成9年度より組織されたが, その年度より内科・外科の各科の協力で, お互いの身体を用いて, 学年全員が一斉に実習する身体診察の実習を既存のカリキュラムと別枠で導入した.学生や臨床各科の意見をまとめ, 平成11年度からは, 臨床実習の開始時より各科をラウンドしていたシステムをあらため, 1学年全員を対象に基本臨床技能のシミュレーション実習を総合診療部が中心となって開始した.この実習の導入は, クラークシップの導入にも役立った.