ドローン緑化のための山地崩壊斜面での散布体からの発芽と初期生残への土壌水分の影響

山地崩壊斜面を対象としたドローン緑化の基礎データ取得を目的に,種子入りペレットとカプセルを用いた発芽実験を現地斜面と,より乾燥する薄層コンテナで行った。梅雨の降雨で全ての実験区のペレットとカプセルからバミューダグラスが発芽し,双方の発芽特性に大きな相違はなかった。8月上旬の乾燥期に,斜面では体積土壌含水率が8%まで減少したが発芽個体は生残し,コンテナでは3%にまで減少し発芽個体は全て枯死した。発芽直後のバミューダグラスは3~8%の土壌水分で枯死すると考えられた。バミューダグラスを用いた初夏施工の場合,9%以下に乾燥しない斜面を対象とするか,灌水等による土壌環境改善の必要性が示唆された。...

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Published in日本緑化工学会誌 Vol. 50; no. 4; pp. 319 - 326
Main Authors 中村, 彰宏, 中桐, 貴生, 木村, 元由輝, 熊田, 勇斗, 田中, 淳, 植山, 雅仁, 山田, 隆信
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本緑化工学会 31.05.2025
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ISSN0916-7439
0916-7439
DOI10.7211/jjsrt.50.319

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Summary:山地崩壊斜面を対象としたドローン緑化の基礎データ取得を目的に,種子入りペレットとカプセルを用いた発芽実験を現地斜面と,より乾燥する薄層コンテナで行った。梅雨の降雨で全ての実験区のペレットとカプセルからバミューダグラスが発芽し,双方の発芽特性に大きな相違はなかった。8月上旬の乾燥期に,斜面では体積土壌含水率が8%まで減少したが発芽個体は生残し,コンテナでは3%にまで減少し発芽個体は全て枯死した。発芽直後のバミューダグラスは3~8%の土壌水分で枯死すると考えられた。バミューダグラスを用いた初夏施工の場合,9%以下に乾燥しない斜面を対象とするか,灌水等による土壌環境改善の必要性が示唆された。
ISSN:0916-7439
0916-7439
DOI:10.7211/jjsrt.50.319