震後点検における点群計測による鋼アーチ橋のゆがみ調査

地震発生後の道路橋の異常時点検(震後点検)では措置方針の決定のために被災状況を迅速かつ的確に把握する必要がある.現行の震後点検は目視によるものが殆どであり,追加調査の必要性に客観的な基準はない.しかし,目視では認識できない損傷が措置方針の決定に影響する可能性も存在する.措置方針の確実性の向上のためには,収集すべき損傷の情報を明確化しそれに資する情報の取得手段とその客観的な評価方法を示す必要がある.本研究はその事例的検討として能登半島地震で被災した鋼アーチ橋の上部構造を対象に目視による外観調査に加え3次元点群を取得した.その上で,上部構造のゆがみを把握する目的で点群から作成したモデルを用いて部材...

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Published inAI・データサイエンス論文集 Vol. 5; no. 3; pp. 678 - 687
Main Authors 吉谷, 薫, 大住, 道生, 小林, 巧
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2024
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ISSN2435-9262
DOI10.11532/jsceiii.5.3_678

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Summary:地震発生後の道路橋の異常時点検(震後点検)では措置方針の決定のために被災状況を迅速かつ的確に把握する必要がある.現行の震後点検は目視によるものが殆どであり,追加調査の必要性に客観的な基準はない.しかし,目視では認識できない損傷が措置方針の決定に影響する可能性も存在する.措置方針の確実性の向上のためには,収集すべき損傷の情報を明確化しそれに資する情報の取得手段とその客観的な評価方法を示す必要がある.本研究はその事例的検討として能登半島地震で被災した鋼アーチ橋の上部構造を対象に目視による外観調査に加え3次元点群を取得した.その上で,上部構造のゆがみを把握する目的で点群から作成したモデルを用いて部材の変形量を計測し結果の定量的な評価を行った.
ISSN:2435-9262
DOI:10.11532/jsceiii.5.3_678