さまざまなデバイスを使用した高流量鼻カニューラの学際的チーム医療

高流量鼻カニューラ(High-flow nasal cannula; HFNC)は,集中治療領域や周術期から,間質性肺炎などのⅠ型呼吸不全,さらにCOPDに伴うⅡ型呼吸不全まで,様々な疾患への有用性が報告されている.HFNCは非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)と比較して,インターフェイスによる不快感が少なく,飲食・会話が可能であるなど患者のコンプライアンスが高く,安易に開始される場合もあるが,NPPVと同様にHFNC治療成功には,様々な職種と学際的チーム医療を構築することが大切であると考える.高流量を得るために様々なNPPV・CPAP機器,専用システムがセットになったSteadyair(Atom...

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Published in日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 Vol. 27; no. 2; pp. 139 - 145
Main Authors 秋本, 雅章, 辻, 是道, 田中, 順哉, 福田, 康二, 野原, 隆司, 木戸, 悠人, 能勢, 亜友子, 加藤, 悠人, 上田, 耕平, 奥田, みゆき, 清水, 学
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 01.05.2018
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ISSN1881-7319
2189-4760
DOI10.15032/jsrcr.27.2_139

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Summary:高流量鼻カニューラ(High-flow nasal cannula; HFNC)は,集中治療領域や周術期から,間質性肺炎などのⅠ型呼吸不全,さらにCOPDに伴うⅡ型呼吸不全まで,様々な疾患への有用性が報告されている.HFNCは非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)と比較して,インターフェイスによる不快感が少なく,飲食・会話が可能であるなど患者のコンプライアンスが高く,安易に開始される場合もあるが,NPPVと同様にHFNC治療成功には,様々な職種と学際的チーム医療を構築することが大切であると考える.高流量を得るために様々なNPPV・CPAP機器,専用システムがセットになったSteadyair(Atom Medical社製)を使用することもあり,それぞれの機器の特性を理解することも必要となった.当院では,HFNCマニュアル作成や,HFNCの利点である早期の経口摂取・リハビリなどにつき,学際的多職種包括呼吸リハビリチームが介入し,患者ひとりひとりに適した機器を使用することで,院内から在宅まで長期にわたるHFNCを行っているため報告する.
ISSN:1881-7319
2189-4760
DOI:10.15032/jsrcr.27.2_139