PONV予防─5-HT3受容体拮抗薬の次はあるか
The Society for Ambulatory Anesthesiaは術後悪心嘔吐の予防と治療に関するガイドライン(SAMBAガイドライン)を定期的に出版している.本邦で2022年に使用可能となったオンダンセトロンとグラニセトロンは,2003年に出版された初版から推奨されているため,本邦は約20年遅れて海外に追いついたことになる.SAMBAガイドラインはその後数回改定を受け,2014年版ではニューロキニン受容体拮抗薬であるアプレピタントが,2020年に出版された第4版ではドパミン受容体拮抗薬であるアミスルプリドが推奨薬として追加されるなど進化を続けている.本稿ではこれらの薬剤についての知...
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Published in | 日本臨床麻酔学会誌 Vol. 43; no. 5; pp. 454 - 461 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床麻酔学会
15.09.2023
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Subjects | |
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ISSN | 0285-4945 1349-9149 |
DOI | 10.2199/jjsca.43.454 |
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Summary: | The Society for Ambulatory Anesthesiaは術後悪心嘔吐の予防と治療に関するガイドライン(SAMBAガイドライン)を定期的に出版している.本邦で2022年に使用可能となったオンダンセトロンとグラニセトロンは,2003年に出版された初版から推奨されているため,本邦は約20年遅れて海外に追いついたことになる.SAMBAガイドラインはその後数回改定を受け,2014年版ではニューロキニン受容体拮抗薬であるアプレピタントが,2020年に出版された第4版ではドパミン受容体拮抗薬であるアミスルプリドが推奨薬として追加されるなど進化を続けている.本稿ではこれらの薬剤についての知見を紹介し,最近の研究で術後悪心嘔吐の予防効果が示されているオランザピンについても解説する. |
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ISSN: | 0285-4945 1349-9149 |
DOI: | 10.2199/jjsca.43.454 |