実運用を想定したニューラルネットワークによる高潮予測モデル構築の基礎研究

本研究では,d4PDF を外力とした FVCOM による高潮計算で作成されたデータセットを用いて,台風情報(台風位置,中心気圧,最大風速半径)のみを入力とする階層型ニューラルネットワークにより,有明海の高潮予測モデルを構築し予測精度の評価を行った.その結果,台風情報のみでも比較的高い精度で高潮を予測できることを確認した.さらに,台風位置の入力において,緯度経度として入力するより,予測地点からの距離と角度で入力した方が,同じ台風情報でも特徴量の解釈性が向上し,予測精度が高くなることが明らかとなった.また,実績台風での予測評価を行い,今後の高潮予測モデルの運用に向けた課題点を示した....

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Published inAI・データサイエンス論文集 Vol. 5; no. 3; pp. 295 - 302
Main Authors 天方, 匡純, 山城, 賢, 高岡, 広樹, 小原, 裕貴, 嶋田, 智行, 野村, 悠太, 石井, 明, 井手, 喜彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2024
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ISSN2435-9262
DOI10.11532/jsceiii.5.3_295

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Summary:本研究では,d4PDF を外力とした FVCOM による高潮計算で作成されたデータセットを用いて,台風情報(台風位置,中心気圧,最大風速半径)のみを入力とする階層型ニューラルネットワークにより,有明海の高潮予測モデルを構築し予測精度の評価を行った.その結果,台風情報のみでも比較的高い精度で高潮を予測できることを確認した.さらに,台風位置の入力において,緯度経度として入力するより,予測地点からの距離と角度で入力した方が,同じ台風情報でも特徴量の解釈性が向上し,予測精度が高くなることが明らかとなった.また,実績台風での予測評価を行い,今後の高潮予測モデルの運用に向けた課題点を示した.
ISSN:2435-9262
DOI:10.11532/jsceiii.5.3_295