多変量解析におけるいくつかの検定統計量の分布に対する漸近展開

母集団分布が多変量正規分布や楕円分布に従う場合の平均ベクトル間の多変量多重比較法について議論する.特に,平均ベクトル間の対比較に対する同時信頼区間を構成するためにTmax2 型統計量の近似上側パーセント点と多変量Tukey-Kramer法について紹介する.さらに楕円分布における尖度パラメータの推定問題,欠測値を含む場合の平均成分の同等性検定問題や平均ベクトルに関する検定統計量における分布の漸近展開,そして,多変量尖度を用いた多変量正規性検定統計量に対する正規化変換統計量について述べる.この内容は著者がこれまで行ってきたいくつかの研究をまとめたものである....

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Bibliographic Details
Published in日本統計学会誌 Vol. 55; no. 1; pp. 159 - 175
Main Author 瀬尾 隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本統計学会 05.09.2025
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ISSN0389-5602
2189-1478
DOI10.11329/jjssj.55.159

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Summary:母集団分布が多変量正規分布や楕円分布に従う場合の平均ベクトル間の多変量多重比較法について議論する.特に,平均ベクトル間の対比較に対する同時信頼区間を構成するためにTmax2 型統計量の近似上側パーセント点と多変量Tukey-Kramer法について紹介する.さらに楕円分布における尖度パラメータの推定問題,欠測値を含む場合の平均成分の同等性検定問題や平均ベクトルに関する検定統計量における分布の漸近展開,そして,多変量尖度を用いた多変量正規性検定統計量に対する正規化変換統計量について述べる.この内容は著者がこれまで行ってきたいくつかの研究をまとめたものである.
ISSN:0389-5602
2189-1478
DOI:10.11329/jjssj.55.159