慢性気道感染症に対するcefozopranの用量設定試験
セフェム系抗生物質cefozopran (CZOP) の呼吸器感染症に対する至適用量を検索する目的で, 慢性気管支炎の急性増悪例を対象として用量設定試験を実施した。本剤の1日投与量は19 (分2) (以下L群) および29 (分2) (以下H群) とし, 対照薬としてceftazidime (CAZ) 1日2g (分2) 投与群 (以下C群) を設定した。成績の概略は以下のとおりであった。 1) 臨床効果: 無効またはやや有効例がL群, H群に各1例, C群に2例認められ, 有効率はL群, H群ともに91.7%(11/12), C群83.3%(10/12) であった。 2) 細菌学的効果: H...
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          | Published in | CHEMOTHERAPY Vol. 41; no. 8; pp. 863 - 877 | 
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| Main Author | |
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            公益社団法人 日本化学療法学会
    
        1993
     | 
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| ISSN | 0009-3165 1884-5894  | 
| DOI | 10.11250/chemotherapy1953.41.863 | 
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| Summary: | セフェム系抗生物質cefozopran (CZOP) の呼吸器感染症に対する至適用量を検索する目的で, 慢性気管支炎の急性増悪例を対象として用量設定試験を実施した。本剤の1日投与量は19 (分2) (以下L群) および29 (分2) (以下H群) とし, 対照薬としてceftazidime (CAZ) 1日2g (分2) 投与群 (以下C群) を設定した。成績の概略は以下のとおりであった。 1) 臨床効果: 無効またはやや有効例がL群, H群に各1例, C群に2例認められ, 有効率はL群, H群ともに91.7%(11/12), C群83.3%(10/12) であった。 2) 細菌学的効果: H群では起炎菌8株全株が消失し, L群の菌消失率は90.9%(10/11), C群90.0%(9/10) であった。 3) 安全性: 随伴症状としてL群に発疹, H群に発熱が各1例認められた。臨床検査値異常の発現率はL群23.1%(3/13), H群21.4%(3/14), C群23.1%(3/13) であった。発現した症状・所見に重篤なものはなかった。 4) 有用性1有用率はL群91.7%(11/12), H群100%(12/12), C群83.3%(10/12) であった。 以上の成績から, 呼吸器感染症に対するcefozopranの至適用量は1日1~29 (分2) と考えられたが, 用量を1日2g (分2) として第III相比較試験を実施することが妥当と判断された。 | 
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| ISSN: | 0009-3165 1884-5894  | 
| DOI: | 10.11250/chemotherapy1953.41.863 |