慢性気道感染症に対するcefozopranとceftazidimeの臨床的有用性に関する比較検討
新しい注射用セフェム系抗生物質cefozopran (以下CZOP) の慢性気道感染症に対する有効性, 安全性および有用性を検討するためceftazidime (以下CAZ) を対照薬として比較試験を実施した。CZOPおよびCAZの投与量はともに1回1.09 (力価) とし, 1日2回, 点滴静注により原則として14日間投与し, 以下の結果を得た。 1. 総投与症例264例中臨床効果判定可能症例231例の有効率は, CZOP群91.0%(101/111), CAZ群88.3%(106/120) であった。 2. 細菌学的効果 (菌消失率) は, CZOP群91.5%(65/71), CAZ群8...
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          | Published in | CHEMOTHERAPY Vol. 41; no. 9; pp. 989 - 1017 | 
|---|---|
| Main Author | |
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            公益社団法人 日本化学療法学会
    
        1993
     | 
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 0009-3165 1884-5894  | 
| DOI | 10.11250/chemotherapy1953.41.989 | 
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| Summary: | 新しい注射用セフェム系抗生物質cefozopran (以下CZOP) の慢性気道感染症に対する有効性, 安全性および有用性を検討するためceftazidime (以下CAZ) を対照薬として比較試験を実施した。CZOPおよびCAZの投与量はともに1回1.09 (力価) とし, 1日2回, 点滴静注により原則として14日間投与し, 以下の結果を得た。 1. 総投与症例264例中臨床効果判定可能症例231例の有効率は, CZOP群91.0%(101/111), CAZ群88.3%(106/120) であった。 2. 細菌学的効果 (菌消失率) は, CZOP群91.5%(65/71), CAZ群85.3%(64175) であった。 3. 副作用の発現率はCZOP群6.6%(8/122), CAZ群2.4%(3/126) であった。臨床検査値異常変動の発現率は, CZOP群27.7%(33/119), CAZ群19.8%(25/126) であった。 4. 有用性 (有用率) は, CZOP群87.6%(99/113), CAZ群86.0%(104/121) であった。 以上の検討項目ですべてにおいて, CZOP群, CAZ群の間に有意差はみられず, CZOPは慢性気道感染症に対して有用な薬剤であることが示唆された。 | 
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| ISSN: | 0009-3165 1884-5894  | 
| DOI: | 10.11250/chemotherapy1953.41.989 |