遺伝性腎疾患の最近の知見

日本人小児のCKD の原因として,遺伝性腎疾患は極めて重要であるが,その病因・病態は未だに不明な点が多く,遺伝子診断体制も整備されておらず,有効な治療法もないのが現状である。遺伝性腎疾患診療における遺伝学的アプローチは,確定診断や遺伝相談の重要な情報を提供するだけでなく,病態解明や治療法の選択にも関わる重要なものである。本稿では先天性腎尿路奇形を中心として,最新のテクノロジーも含めた遺伝学的アプローチの方法や実施上での注意点などの実例を紹介するとともに,平成24 年度より発足した「腎・泌尿器系の希少難治性疾患群に関する調査研究」班の現状についても概説する。...

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Published in日本小児腎臓病学会雑誌 Vol. 26; no. 2; pp. 242 - 244
Main Author 飯島, 一誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本小児腎臓病学会 2014
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ISSN0915-2245
1881-3933
DOI10.3165/jjpn.26.242

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Summary:日本人小児のCKD の原因として,遺伝性腎疾患は極めて重要であるが,その病因・病態は未だに不明な点が多く,遺伝子診断体制も整備されておらず,有効な治療法もないのが現状である。遺伝性腎疾患診療における遺伝学的アプローチは,確定診断や遺伝相談の重要な情報を提供するだけでなく,病態解明や治療法の選択にも関わる重要なものである。本稿では先天性腎尿路奇形を中心として,最新のテクノロジーも含めた遺伝学的アプローチの方法や実施上での注意点などの実例を紹介するとともに,平成24 年度より発足した「腎・泌尿器系の希少難治性疾患群に関する調査研究」班の現状についても概説する。
ISSN:0915-2245
1881-3933
DOI:10.3165/jjpn.26.242