日本総合健診医学会 第45回大会・パネルディスカッション 健診・人間ドックにおける多職種連携 多職種連携による質が高く受診者満足度の高い人間ドック遂行のための取り組み

質が高い人間ドックを遂行するには、検査技術や診断の正確性はもちろんであるが、可能な限り健診当日に詳しい結果面談を行い、健康状態の改善につながる緻密な指導を行う必要がある。しかしながらドック終了後に行っている医師の面談だけでは、限られた時間内にすべての項目を詳しく説明するのは困難である。健診部門は診療部門に比べ多職種の連携が活かされやすい分野であり、当院健診センターではコ・メディカルスタッフとの連携により、受診者満足度の高い健診遂行のための試みを進めている。  体組成検査・血圧脈波検査・骨密度検査など一部の検査においては、可能な限り検査終了直後に保健師などの検査施行者が結果説明を行っている。また...

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Published in総合健診 Vol. 45; no. 3; pp. 477 - 484
Main Authors 川路, 武政, 岡本, 隆英, 鈴木, 美加, 的場, あけみ, 伊東, 明美, 松田, みゆき, 鄭, 義弘, 市川, 美貴, 神山, 太郎, 青柳, 奈緒美, 阿部, 豊
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本総合健診医学会 2018
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ISSN1347-0086
1884-4103
DOI10.7143/jhep.45.477

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Summary:質が高い人間ドックを遂行するには、検査技術や診断の正確性はもちろんであるが、可能な限り健診当日に詳しい結果面談を行い、健康状態の改善につながる緻密な指導を行う必要がある。しかしながらドック終了後に行っている医師の面談だけでは、限られた時間内にすべての項目を詳しく説明するのは困難である。健診部門は診療部門に比べ多職種の連携が活かされやすい分野であり、当院健診センターではコ・メディカルスタッフとの連携により、受診者満足度の高い健診遂行のための試みを進めている。  体組成検査・血圧脈波検査・骨密度検査など一部の検査においては、可能な限り検査終了直後に保健師などの検査施行者が結果説明を行っている。また、医師の結果面談は画像をすべて供覧しながら説明を行っているが、その際には放射線技師や超音波検査技師によるキー画像の選別が有用である。これらの取り組みを進めていくうえで、健診受診者の意向を確認すべくアンケート調査を行ったが、医師以外の職種が結果説明を行うことについては、年齢・性別に関係なく、90%近くの受診者が肯定的であった。  ただし職種の枠を超えて受診者の様々な質問・要望に的確に応えていくためには、現状に満足する事なく定期的勉強会・講習会の開催や学術集会への積極的な参加により、新たな知識を習得し、専門領域の技術を磨くための研鑽を積んでいく事が必要である。
ISSN:1347-0086
1884-4103
DOI:10.7143/jhep.45.477